ソニーがヘッドホン、MDR-M1STを発表
ソニーは、ハイレゾに対応したスタジオモニターヘッドホン、 「MDR-M1ST」 を発表しました。
「MDR-M1ST」は、ソニーホームエンタテインメント&サウンドプロダクツとソニー・ミュージックスタジオが約4年半の開発期間をかけて共同開発したモニターヘッドホンです。
「MDR-CD900ST」からの進化
開発背景には、今なお放送業界でデファクトスタンダードとなっている「MDR-CD900ST」の更新需要があります。 「MDR-CD900ST」 は発売から約30年が経過しており、使用されているオーディオ部品の性能が上昇、制作側もハイレゾでの制作、リスニング環境が必要になっているため、次世代のモニターヘッドホンを開発が急務でした。
「MDR-CD900ST」と同様、「ST」の型番を持つ 「 MDR-M1ST 」 、ハイレゾ時代におけるスタンダード・モニターヘッドホンとして生まれてきたと言えるでしょう。
ちなみに「MDR-CD900ST」とは音の方向性が異なるため「 MDR-M1ST」と「MDR-CD900ST」は併売していくとのことです。音云々より、現状 「MDR-CD900ST」のシェアが高すぎて、急に販売停止して 「 MDR-M1ST」に 更新してもらうというのが非現実的なのでしょう。ハイレゾ環境が不要な制作現場も多いですし、そもそもどこでも同じ音が聴けるという点で「MDR-CD900ST」が業界スタンダードになっていた背景もあります。変にいじれないですよね。
ソニーが独自開発した40mmのドライバーユニットを採用。音の立ち上がりの早さ、大音量でも音のバランスが破綻せず、高い音の解像感を保ち各楽器の聴き取りを可能にしています。
また、ケーブル脱着機構を採用しています。下記公式HPに記載されている通り、ジョイント部にシリコンリングを採用、ケーブルのタッチノイズを遮断します。
可動部の耐久性や耐落下強度も向上しているとのことで、屋外などの荒い現場では若干壊れやすいといった意見のあった「MDR-CD900ST」からの進化が感じられますね。
<特長>
■演奏空間を忠実に再現する音像
・独自開発のドライバーユニットを採用し、可聴帯域を超えるハイレゾの音域をダイレクトかつ、正確に再現。楽器のポジジョンは音の響く空気感、残響音といった演奏空間全体を正確にモニタリングすることができ、原音の持つ表情をそのまま伝えます。
■プロユースに耐えうる機能性と耐久性
・ジョイント部分にシリコンリングを採用し、体を動かした際に発生しやすいノイズを徹底的に低減。人間工学に基づいた立体裁断のイヤーパッドは、長時間の着用でも快適な装着感を維持します。
・ケーブルの交換が可能な着脱式ケーブルを採用。ハウジング部は、収納性の高いスイーベル機構となっています。公式HPより引用
■熟練のエンジニアによるハンドメイド製造
・プロフェッショナル用音響製品を生産しているソニー・太陽株式会社にて製造。プロ用製品で培われた品質管理のもと、熟練のエンジニア達により1つひとつ手作業で丁寧に作られ、厳しい検査を得て出荷されています。
「MDR-M1ST」の製造はソニー・太陽工場で行われるとのこと。「MDR-Z1R」や「IER-Z1R」等のハイエンドモデルなどが製造されている工場です。
仕様詳細
型名 | MDR-M1ST |
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形式 | 密閉ダイナミック型 |
ドライバーユニット | 40mm、ドーム型(CCAWボイスコイル) |
最大入力 | 1500mW(IEC)(*1) |
インピーダンス | 24Ω (1kHzにて) |
音圧感度 | 103dB/mW |
再生周波数帯域 | 5~80,000Hz(JEITA) |
コード長 | 約2.5m |
質量 | 約215g(ケーブル含まず) |
周波数特性が5~80,000Hzになっています。 「MDR-CD900ST」は 5~30,000Hzだったので高音の再生周波数帯域がかなり広がっていますね。非ハイレゾ音源でカットされがちな帯域をカバーしています。
発売日
2019年8月23日発売です。公式サイトや他通販サイトで予約販売が始まっています。
MDR-CD900ST、発売30年前だったんですね。自分がDTMをやり始めた10年くらい前、普通におすすめされていました。確かにかなり素の音が聴けて、何より装着時の側圧がかなり優しく、長時間の着用が楽なんですよね。今はどうなんでしょう。流石に他の定番機が台頭しているのでしょうか。ちょっと気になります。
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